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お風呂のおはなし

お風呂のおはなし

最近までは、気温が25度を超える夏日が続いていましたが、11月に入りめっきり朝晩は肌寒くなりました。

我が家のバルコニーでは、マリーゴールドやインパチエンスなどの夏の花が姿を消し、パンジーやビオラなど秋・春の花が芽吹いています。

 

そんな中、私はといえば、休みの日は自宅近くの温泉でのんびりとお湯につかり、ぼぉ~ とすることが楽しみのひとつです。

寒暖差が大きく体調の優れないときは、温泉(風呂)に限ります。疲れ(ダレ)も取れます。

 

風呂の歴史をたどれば、始めのころはサウナの様な蒸し風呂だったそうです。

人々が首までお湯につかるようになったのは、江戸時代(慶長)以降だそうです。

江戸時代の風呂といえば「銭湯」が主流でしたが、廻船の乗組員や乗客のために浴室を設けた湯船もありました。これが浴槽(湯船)の語源ではないかと言われています。(諸説あります)

 

ところで風呂のチャンピオンといえば、五右衛門風呂でしょうか?

私が育ったところ(枕崎)では、五右衛門風呂の家がたくさんありました。

鉄の風呂釜にいっぱいの水を張り、かまどに薪やオガライトをくべ、火起こしでフーフー風を吹き込み、30分ほどでやっと炊き上がるのです。

また、なんせ浴槽は熱せられた鉄の釜です。そのまま入浴すると火傷をします。そこで、湯につかる時は木でこしらえた底板を、ゆっくりと足で沈め腰を落としてつかります。

今のエコキュートの風呂とは違い、時間と手間がかかった分、ぽかぽかと温かく、いつまでも湯冷めしません。こころまで温かくなります。

 

よく耳にした「もらい湯」という言葉も今や死語ですが、ひと昔前までは、風呂のない家も多く、特に内風呂は贅沢でありがたいものでした。

風呂のある家に、もらいに行く「もらい湯」も多かったのです。

 

このごろ、無性に五右衛門風呂が懐かしくなる時があります。

あの頃は、何をするにも手間と時間のかかる時代でしたが、ゆったりとした人情味のある良き時代だったように思えます。

こんなことを言うのも、また歳のせいでしょうか?(昭和オヤジ)